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2018.03.19
基礎知識
ダニ

目に見えない害虫、ダニ!繁殖する条件と正しい駆除の方法を紹介

数ある害虫の中でも、私たちの生活に最も近いところに生息しているダニ。

あまりの小ささに存在すら気付きませんが、その被害は害虫の名にふさわしく、かゆみはもちろん、そこから別の感染症の原因になることもあります。実は放っておくと危険な害虫なのです。

今回はそんなダニの生態から、どのような被害があるのか、またどうすれば駆除できて予防できるかということを解説していきます。

 

ダニの生態と危害を及ぼす種類

そもそもダニとはなんなのか分からない人もいると思いますが、実はダニはクモの仲間で、難しく言うと節足動物門鋏角亜門クモ綱ダニ目という分類に属されます。

世界ではダニの仲間は2万種もいると言われていますが、普段私たちの生活の周りにいる代表的なダニは「ヒョウヒダニ(チリダニ)」「コナダニ」「ツメダニ」「イエダニ」の4種類です。もちろんあまりの小ささに目視ではどの種類か判別することはできませんが、被害の種類によってはある程度判別することができます。ではそれぞれどのような特徴があるのか見てみましょう。

ヒョウヒダニ(チリダニ)

私たちの周りで最も生息しているのがヒョウヒダニで、およそ7~9割がこのヒョウヒダニだと言われています。人を噛むなど直接的な被害はありませんが、ヒョウヒダニの死骸やフンはアレルギーの原因となります。私たちが一般的に持つダニのイメージに最も近いと言えるでしょう。

生息しているのは布団や枕、カーペットで人のフケや垢を餌として生きています。温度が20~30℃、湿度が60~80%というような高温多湿な場所を好み、家のなかであれば一年を通して発生しています。ちなみにフケや垢、汗1gで、約300匹のヒョウヒダニが生息できます。布団や枕をマメに洗濯、日干ししないといけない理由が分かりますね。

コナダニ

ヒョウヒダニと同じく高温多湿を好み、人を噛んだりすることはありませんが、とても厄介なダニです。布団やカーペットの他にも食品や医薬品にも繁殖する可能性があり、誤ってコナダニが繁殖した食品を口にするとアナフィラキシーショックを起こす危険性もあります。ヒョウヒダニよりも低温に強いため、コナダニの繁殖を抑えるには湿度を抑えなければいけません。

またコナダニ自身は人を噛みませんが、コナダニは人を噛む恐れのあるダニの餌になります。つまり家の中でコナダニが繁殖すれば、自然とコナダニ目当ての他のダニが集まってくることになります。繁殖力も旺盛なコナダニは徹底的に駆除・予防しなければさまざまな被害の種になります。

ツメダニ

普段は家の中で生息する可能性の低いダニの一種ですが、ヒョウヒダニやコナダニを餌としているため、他のダニが繁殖しているとツメダニも繁殖する恐れが高まります。5月~9月といった夏の前後に繁殖し、家の中でダニに噛まれた場合は高い確率でツメダニに噛まれたと思ってもいいでしょう。

ツメダニに噛まれると数時間から、長いと数日たってから痒みや痛みを感じ始めます。蚊に刺された時よりも強い痒みや痛みが1週間から10日も続くため、掻きむしってしまう人も多いです。しかし掻きむしってしまうと跡が消えないため、痒みが我慢できない時は病院に行って痒み止めの薬などを処方してもらいましょう。

イエダニ

イエダニは5~9月に繁殖するダニで、よくネズミに寄生することで人の生活圏に侵入してきます。比較的サイズが大きいため、肉眼でも確認が可能です。吸血性のため、人を刺す恐れもあり、イエダニに刺されると、ツメダニと違いすぐに痒みが発生します。

イエダニが厄介なのは、普段はネズミに寄生していますが、ネズミから人に寄生することもあるからです。仮に自宅にネズミがいなかったとしても、飲食店に生息するネズミに寄生したイエダニが衣服などについた場合、家にまで持ち帰ってしまうことになるのです。自宅にネズミがいるとさらに厄介で、自宅のネズミを駆除しなければイエダニが減ることもありません。イエダニを見つけた場合は、ネズミが住み着いている可能性もあるので、専門業者などに連絡してネズミを駆除することから始めましょう。


 

ダニが発生する条件

なぜダニが発生しやすい家と、発生しづらい家があるのでしょうか。それはダニはある条件が揃うと発生する確率が非常に高くなります。その条件とは「温度」「湿度」「エサ」です。それぞれどのような条件でダニが発生しやすいか見てみましょう。

温度

ダニは夏によく繁殖しますが、高温な場所が大好きです。温度で言うと25~28℃くらいの環境を特に好みます。夏日ほどの高温ですが、家によっては冬でも室内の温度設定をこれくらいに設定している家もあるため、夏と同じようにダニが繁殖する場合もあります。

逆に50℃以上であればダニを死滅することもできます。部屋をそんな高温にすることはできませんが、布団乾燥機を1時間程利用すれば布団の隅々まで50℃にすることが可能です。逆に寒さに対してどうかと言うと、ダニの成虫ともなると冷蔵庫の中でも1日以上は生き延びます。

湿度

温度と並んでダニの発生率に大きく関わるのが湿度。70~80%の環境を特に好み繁殖します。そのため、梅雨の高温多湿な環境はダニにとって天国ともいえる環境なのです。

部屋の湿度を下げるにはマメに窓を空けて換気することを意識しましょう。現在の家は防犯の観点から気密性が高く、空気がこもりやすくなっています。意識的に窓を開けて換気をしなければ湿度は上がる一方です。特に冬は寒いため、窓を開けての換気を嫌がる上に、風邪予防などで加湿器を使うため、意外にダニが繁殖しやすい季節なのです。

エサ

ダニも生き物である以上、餌を食べて生きています。食物連鎖的に直接私たちを刺すツメダニは、コナダニやヒョウヒダニを餌としているため、自然とこれらのダニがいるところに現れます。そしてコナダニやヒョウヒダニはホコリなどのハウスダストを餌として生きています。ホコリ1gの中に3000匹もダニが生息していると言われています

ではホコリは何でできているかというと、私たちが落としている髪の毛や皮膚、フケの他、動物の死骸やペットの毛など様々です。生活をしていれば自然と出てしまうものなので、まめに掃除をしてホコリが溜まらないように気をつけなければなりません。

その他にも小麦粉や片栗粉など粉ものも大好物で、封を開けて常温で放置することはダニを集めているのに他なりません。粉の中に、目に見えない卵を産み付けてどんどん増殖していくので、特に粉ものはちゃんと封をして、できれば冷蔵庫などに保管しましょう。

家の中でダニが発生しやすい場所とは?

ダニが発生する条件について説明しましたが、では家の中でどんなところがその条件を満たしやすいのでしょうか。油断しているとダニはすぐ繁殖してしまうので、掃除をする時などは特に注意して掃除しましょう。

布団・マットレス

ダニが生息する代表的な場所と言えば、マットレスや布団と言った寝具です。特に頭が当たる部分は皮脂やフケが落ちやすくダニの餌となりますし、人の汗で湿度が上がり、体温によって温められるため、ダニが繁殖する3つの条件を全て満たしています。

そのため移動が可能な寝具は布団乾燥機を使ってダニを死滅させる必要があるでしょう。家で洗うことができるシーツなどはまめに洗い、家で洗えないものはクリーニングに出すなどしてダニの繁殖を防ぎましょう。

カーペット

人が長時間いるリビングなどにあるカーペットは、温度も湿度も上がりやすく、人のフケや皮脂、食べカスが溜まりやすくダニが繁殖しやすい環境を作っています。特に繊維がより絡み合っているカーペットはダニが繁殖しやすくなるため、普段からまめに掃除機をかけて対策をしましょう。

座布団

カーペットと同じく人の住空間にある座布団は、ダニが繁殖する好条件を満たしがちです。人の体温で温められ、皮脂や食べカスなどでダニが繁殖しやすくなっています。座布団は移動もしやすいので、家で洗濯できるものは洗濯し、しっかり乾燥させましょう。布団乾燥機をかけるとより安心です。

ソファ

ソファの上では飲食をするケースも多く、寝転んだ場合にフケや皮脂が落ちやすくなるため、ダニの餌の宝庫となりやすいです。できるだけカスなどがたまらないように、まめに掃除機を使ってキレイな状態を保ちましょう。

最近はフローリングの家が増えてきましたが、畳のある家はダニが繁殖しないように気をつけましょう。畳を敷くと部屋の空気は乾燥しますが、畳が湿気を吸っている分、畳のなかはダニの温床となりやすいです。特に天然の畳は目が粗く、ダニが奥に入りやすいので繁殖しやすくなっています。


 

ダニによる被害

ダニは目に見えづらいため、刺されてよっぽど痛みを覚えない限りダニの被害と認識されづらいですが、実は危険な被害がたくさんあります。ここではダニによってどんな症状が起きるのか説明していきます。

ダニに刺される

ダニによる被害で最もポピュラーなのは、ダニに刺されることでしょう。全てのダニが人を刺すわけではありませんが、人を刺さないコナダニやヒョウヒダニは、人を刺すツメダニやイエダニの餌となり、結果としてダニに刺される原因となります。ダニに刺された時には、既に家の中にダニが繁殖しているので、すぐさまダニ対策をしなければなりません。

感染症

ダニによって感染症にかかる場合もあり、最悪の場合死に至るケースもあるので注意しましょう。感染症の媒介となるのは山や草むらに生息しているマダニです。通常は家の中で繁殖することはありませんが、ペットを飼っている場合は話は別です。草むらなどを散歩している間にマダニに噛まれたペットが、そのまま家に運んでくる可能性もあるためです。

マダニは様々な病原菌を持っており、噛まれた際にどんな症状がでるかは様々です。発熱や頭痛をはじめ、マダニが運んだ病原菌が原因で死亡したケースも記録されています。中にはワクチンがない病原菌もあるため、唯一の予防法はマダニに噛まれないことです。キャンプや農作業をする方、ペットを飼っている方は特に注意してください。

アレルギー

ダニはアレルギーの大きな原因になります。特に原因になるのがダニの死骸とフンです。生きている時だけではなく、死んでからも人に害を及ぼすとは厄介な害虫ですよね。最近くしゃみや咳が出るという方はダニによるアレルギーが原因かもしれません。大人の方であれば、軽いくしゃみや咳くらいですみますが、免疫力の弱い小さな子供や高齢者はアレルギーが重症化してしまいます。大事な家族を守るためにもダニを軽視しないようにしましょう。

ダニが原因のアレルギー性疾患は「アレルギー性鼻炎」「アレルギー性結膜炎」「アトピー性皮膚炎」「気管支喘息」の4つとされ、子供がこれらの病気にかかる原因の大半はダニとされています。咳や鼻水の他に、目のかゆみやゴロゴロ、湿疹やかゆみがでるといった症状でもダニが原因となっているかもしれません。上記の病気を診断された場合は、一度家の中のダニを疑いましょう。


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ダニに刺された時の対処法は?

ダニに刺されたとすれば高い確率でツメダニ、もしくはイエダニに刺されたことになります。ダニに刺された場合の痛みや痒みは蚊に刺された時よりも強くなります。刺される場所も皮膚の薄い場所が狙われるため、腕の内側や太もも、脇腹といった部分を刺されるため、ついつい掻いてしまいます。しかし痒いからといって掻いてしまうと、傷口から細菌などが侵入して感染症などの二次被害に遭うこともあるので注意が必要です。

ここではダニに刺された時の対処法を紹介するので、掻きむしる前にこれらのことを実践してみましょう。

刺されたら痒みを抑えることが大切

ダニに刺された時に最も気をつけたいのは、痒いからといって掻かないこと。しかし、ダニに刺されると蚊に刺される以上に痒いため、そのまま我慢するのは大変です。そのため、痒みを抑えるための工夫が必要です。

まずできるのは傷口を洗うこと。これだけでもいくらか痒みを抑えることができます。もちろんそれでも痒いので、塗布用の痒み止めの薬を塗りましょう。痒み止めの薬にはステロイドという成分が入っているので、炎症を抑えて痒みを緩和させてくれる効果があります。

しかし、もし刺されたのが6歳以下の乳幼児の場合にはステロイド系の塗布薬は使用できません。皮膚科に連れていき、病院で処方される薬を塗ってあげましょう。もし近くに痒み止めの薬がなかったり、皮膚科に行く余裕がない場合には水や氷で刺された部分を冷やすのが効果的です。皮膚の感覚がマヒするほど冷やせば、痒みを抑えることができます。

アレルギーによる痒みには薬が効果的

ダニが原因で起きる痒みには、刺された場合の他にアレルギーによる痒みの場合もあります。「ツメダニ」や「イエダニ」に刺された痒みと、「コナダニ」や「ヒョウヒダニ」が原因で起こるアレルギーでは症状や対策も変わってきます。

アレルギーの原因になるのはダニの糞や死骸です。生きたダニというのは空中に舞いにくいため、アレルギーの原因にはなりづらいですが、ダニの死骸は空中に舞って、吸い込む時に体内に入り、アレルギーを引き起こすのです。刺された時に起きる局所的な痒みと違い、アレルギーによる痒みは全身症状となります。

対策としてはアレルギー症状を抑える薬を飲み、アレルゲンであるダニの糞や死骸を除去しなければなりません。コナダニやヒョウヒダニは直接的にアレルギーの原因になるほか、ツメダニやイエダニを引き寄せ、間接的に刺される原因にもなるため、普段からの対策が必要です。刺すダニが5~8月の夏の時期に増えるのに対し、アレルギーの原因となるダニの死骸はその後、秋のころに症状が増えます。

ダニ対策でやりがちな3つの過ち

ダニはなかなか目では見えないため、駆除できたのか分かりづらい害虫です。そのためイメージで対策をしがちですが、多くの人が意味のないことをしている場合が多いです。今回はよくある間違ったダニ対策を紹介するので、正しい知識を身につけましょう。

天日干し

ダニの代表的な対策といえば天日干し。天気のいい日に布団を干せばフカフカになるので、ダニも駆除できていると思っている人も多いでしょう。しかし天日干しはダニ駆除の効果はさほど高くありません。ダニは50℃で死滅しますが、天日干しによって50℃以上になるのは布団の表面だけ。危険を察知したダニは布団の奥へと逃げ込んでしまうため駆除できないのです。

そして天日干しの時に気をつけたいのが布団は叩かないこと。一見布団からホコリなどが出てきているように見えますが、実は生きているダニは余計奥へ逃げて対策が難しくなります。また布団に溜まったホコリなどが出てくるので、アレルギーの原因にもなるので布団は叩かないようにしましょう。

布団用掃除機

最近では小型の布団用掃除機が販売されていますが、ダニ駆除の観点ではあまり効果的ではありません。ホコリやダニの死骸を吸い取ることができるので、アレルギー対策にはなりますが、実は生きてるダニは掃除機では吸えないのです。

しかし、ダニを死滅させたあとであれば掃除機で吸えるので、ダニを死滅させてから使うようにしましょう。

洗濯・水洗い

キレイにすればダニもいなくなるような気がしますが、洗濯なので効果があるのは表面にいるダニだけで、奥に逃げ込んだダニには実はあまり効果がありません。ダニは水にはさほど弱くない上に繊維にしがみつくので、洗濯をしても生きているダニにはさほど効果がないのです。


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駆除剤を使った効果的なダニ対策

天日干しもダメ、掃除機もダメとなかなか手ごわいダニですが、正しく駆除剤を利用すれば効果的に駆除することができます。ダニの駆除剤にはさまざまなタイプがあるので、対策する場所によって使い分けましょう。

くん煙・くん蒸タイプ

手軽に部屋全体のダニを死滅させたいならくん煙・くん蒸タイプの駆除剤がおすすめです。細かい殺虫成分が部屋の隅々まで行きわたるので、一度利用すれば部屋全体のダニを駆除することができます。和室用・子供部屋用など用途に分かれてタイプがあるので、使いたい部屋によって使い分けるとより効果的で安全です。

部屋の中には薬剤や微粒子に弱いものもあるので、取扱説明書を読んで利用前にしっかり準備をしましょう。例えば食品は冷蔵庫もしくは戸棚にしまう、ペットや植物は外に出す、テレビは新聞紙やタオルをかけて微粒子が入らないようにするといった工夫が必要です。また部屋に煙感知型の火災報知器がある場合には、カバーをかけて煙が直接触れないようにしましょう。

使用後は部屋中にダニの死骸が散漫することになります。ダニの死骸はアレルギーの原因になるので、くん煙・くん蒸タイプを利用した後は部屋全体を掃除してください。

スプレータイプ

部分的にダニ対策をしたい場合におすすめなのがスプレータイプ。枕やソファーなど普段から手に触れるものには、アレルギーテスト済みのものを利用すれば人体への心配も少なく、日ごろから使えます。速乾性のものを利用すれば、使用後もべたつかず、毎日手にするものを利用しても気になりません。香りもハーブやソープの香りをしているものもあるので、リビングで利用しても不快な匂いがしないのがいいですね。

畳に刺して使うスプレータイプもあり、畳の奥に逃げ込んだダニごと、内部から駆除するタイプもあります。畳は掃除機をかけただけでは、内部のダニまでは駆除できないため、一度畳の内部までダニを駆除してから掃除機をかけると効果的です。

パウダータイプ

カーペットなどをスプレーの液などで濡らしたくない場合はパウダータイプがおすすめです。カーペットに掃除機をかける前に、パウダー状の駆除剤をまくだけで、カーペットにいるダニを死滅させられるので、そのままパウダーごと掃除機で吸えます。パウダーに利用している殺虫成分も人体に危険の少ない成分を利用しているので、生活空間の中で利用しても安心できますね。

ゲルタイプ

家族の安全のためにできるだけ殺虫成分のあるものは使いたくない人には、ゲルタイプがおすすめです。ダニの嫌いな匂いを発するゲルタイプは置いておくだけで、床全体にダニを寄せ付けない効果があります。天然由来成分を利用している場合は、人体への影響も心配しなくていいので、小さいお子さんがいても安心して利用できます。もちろんダニにとってはイヤな匂いを出しても、人にとって不快な匂いは出さないので、リビングなど生活空間でも気軽に利用できます。

シートタイプ

押し入れやタンスの中など、他の殺虫剤が使いづらい場所にはシートタイプがおすすめです。シールタイプやプレートタイプなどがありますが、ダニの嫌がる匂いを発して寄せ付けないようにしてくれます。効果は約1か月持続するので、枕などの寝具に貼っておけば、安心して睡眠をとることができます。

ダニが繁殖しない家づくり

家中のダニを駆除して安心していても、同じ生活をしていてはまたダニが繁殖する可能性は高いです。まめにダニの駆除を行うのも大切ですが、普段からダニが繁殖しない住空間を作るのも大切です。ここではダニが繁殖しづらい環境をどう作るか紹介していきます。

まめな掃除

ダニの餌となる皮脂や髪の毛、食べカスはどうしても出てしまうものなのでまめに取り除かなければダニが繁殖する原因を作ってしまいます。ダニを駆除する時も掃除機などを使って掃除をしたと思いますが、普段から掃除機をかける習慣をつけましょう。床だけでなくテーブルやソファーなど、人が普段いる場所は自然とゴミが溜まりやすいので注意して掃除しましょう。

風通しのいい部屋

湿度が上がれば自然とダニが繁殖しやすくなるので、湿気が溜まらない環境も必要です。物がごちゃごちゃしていると、家全体に風が通りづらいので、窓の位置などを考えながら風通しのいい家具の配置を考えましょう。もちろん、マメに窓を開けて換気をすることも大切です。

空気清浄機を使う

換気をしただけでは空気を完全にキレイにすることはできませんし、花粉症などが原因で窓を開けれない人もいるでしょう。より空気をキレイにするには空気清浄機を使うのもおすすめです。中には湿度を管理してくれるものもあるので、空気をキレイにしながらいい湿度も保ってくれます。目の細かいフィルターの空気清浄機を選べば、ダニ以外のハウスダストや花粉対策にもなるので、困っている人は利用してみましょう。

洗濯できる寝具やカーペットを使う

洗濯自体は生きているダニを駆除する効果が高くありませんが、洗濯することによってダニが繁殖する原因になる皮脂などを洗い流すことができます。時にはクリーニングに出して乾燥機を利用すれば生きているダニの死滅にもなるので、うまく使い分けるといいですね。

ダニ駆除効果のあるハーブを育てる

あまり薬剤を使わないでダニを駆除したいという人は、ハーブの力を使うのがおすすめです。「ミント」「ラベンダー」「ティーツリー」「ゼラニウム」「タイム」「ユーカリ」といったハーブはダニが嫌がる匂いを出しており、家で育てておけばダニ除けになります。特に台所など薬剤を使いたくない場所ではハーブエッセンスを利用すれば安全ダニ対策が可能です。


 

どうしてもというときは専門業者に頼ろう

自分でいろいろ試してみたけど思う程効果が出ない、忙しくてダニ対策をしているヒマがないという人はプロのダニ駆除業者にお願いするのも手です。自分で行うよりも料金は掛かりますが、それだけ効果も高いので、一度試してみるのもいいのではないでしょうか。

専門業者の駆除方法とは?

自分たちでもできるダニの駆除ですが、専門家に頼むと何が違うのでしょうか。ダニの専門家の駆除方法も基本的には薬剤を使った方法になります。しかし、見積もり時にどんな種類のダニが繁殖しているのかを調べ、その種類に効果の高い薬剤と方法を選んで利用するためより効果が高いのです。また、家の構造によっては屋根裏や床下など、個人でも駆除しづらい場所も薬剤を散布してくれるため、徹底的かつ長期的に家全体のダニ対策をしてくれるのです。

専門業者の利用する薬剤も基本的に、人体への影響が少ないものを利用していますが、それでも普段利用するものに薬剤を使うのに抵抗がある人もいるでしょう。そういう方には熱処理によるダニ駆除をしてくれる業者もいるので、確認してみるといいでしょう。ダニは50℃以上の熱で死滅するため、薬剤を使わず熱によってダニを駆除し、死骸を片付けてくれます。

ダニ駆除の料金相場は?

業者に依頼するのに一番気になるのが料金でしょう。いくつかの業者を見てもらえればわかりますが、安い業者であれば20,000円~と謳っているところもあれば、高い業者だと100,000円~を謳っている業者もあります。ダニ駆除の料金が何で変わるかというと「家の広さ」「生息調査」「駆除方法」によります。

家が広ければそれだけ対策しなければならない箇所も増えるので料金も上がります。屋根裏など複雑な構造があっても料金が上がる場合もあります。「生息調査」とはどんなタイプのダニがいるか調べる調査です。見積もりを出す時に無料でしてくれる場合もありますが、本格的な生息調査の場合は、駆除作業の他に料金が発生する場合があります。「駆除方法」は、通常駆除剤を使って一度に駆除するところを、ものによって熱処理などをすると料金が上がります。駆除剤を使いたくない場合には、料金が上がる場合もあるので事前に確認しましょう。

ダニ駆除業者の選び方

ダニに限りませんが、害虫駆除の業者を選ぶ時は慎重にならないと損する場合があります。専門的な知識がなく、素人と同じような駆除作業をして無駄に高い料金を請求されることもあるのです。料金だけで選んでしまうと、あまり効果のない業者を選んで結局割高になってしまうケースもあるのです。

有料業者を選ぶポイントはまずは「保証がある」業者かどうかです。1~5年の保証期間を設定している業者が多く、期間が長ければそれだけ駆除効果に自信があるということです。保証期間内にまた被害があった場合、無料で再施工してもらえるので、保証期間は必ず確認しましょう。

また、「明確な内容の見積もり」を出してくれるかも大切です。害虫駆除はいきなり駆除作業をするわけではなく、事前に現地調査をして見積もりを出します。その時に料金の内訳の内容が明確に表示されているかどうかが、信頼できる業者かどうかの基準になります。「害虫駆除一式」のように、中身が分からない書き方をする業者は、あとから勝手に追加料金を請求する場合もあるので気をつけてください。

確実に駆除したいなら専門業者にお願いしよう

ダニは目に見えづらいということから、駆除できたかどうかを判断するのが難しい害虫です。自分たちでも駆除することはできますが、駆除できたかどうかは体感によります。そのため、駆除したと思っても奥に逃げ込んだダニが数週間でまた繁殖して被害がぶり返すケースもあるのです。逆に一度被害に遭ってしまうと、自分で駆除してもイメージで身体がムズムズしてしまうこともあります。

このように本当に駆除できたかどうか心配になるくらいであれば、いっそのこと専門業者に依頼して安心したほうが精神的にもいいかもしれません。仮にまた被害が出ても、保証期間内であれば無料で対応してもらえるので、長期で考えれば案外経済的かもしれませんよ。


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