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2018.03.19
基礎知識

蚊は世界でも最も危険な生物?刺されないための対策9選

夏の害虫の代表と言えば蚊。あのブーンという音と、刺された時の痒みにいら立ちを覚えた経験のある人は多いでしょう。日本では蚊に刺されても痒み止めの薬を塗れば済むと思われていますが、実は世界中で最も人の命を奪っている生物でもあるのです。日本でも蚊に刺されたことが原因で死亡するケースも確認されています。

今回はそんな蚊について、刺されるとどんな被害があるのか、どんな人が刺されやすくどうすれば刺されなくなるのか紹介していきます。蚊に関する知識を身に着けて、安全にかつ快適な夏を過ごしましょう。

蚊の生態

まずは蚊がどんな特徴のある虫なのかを紹介していきます。

25~30℃で活動的になる

生物にはそれぞれ活動的になる適温というものがありますが、蚊にとっての適温は25~30℃となります。意外にも真夏に35℃を超える時は活動が鈍くなり、夕方30℃近くになると活動するのです。逆に15℃を下回ると、吸血もせず大人しくしています。そのため活動期間は春の終わりから秋の始まりまでです。夏の虫というイメージが強い蚊ですが、実は蚊の被害が増えるのは秋。そのため、蚊対策は夏が終わったからと油断するのではなく、気温が20℃くらいに下がるまでは対策しましょう。

血を吸う蚊は雌(メス)

人の血を吸うイメージの強い蚊ですが、実は血を吸っているのは雌、それも交尾を終えた後の雌だけとなります。目的は産卵のための栄養を得るためです。そのため雄の蚊が血を吸うことはありません。

蚊は血を主食にしていると思っている人もいるかもしれませんが、蚊にとって血は副食にすぎません。雄の蚊や交尾前の雌の蚊も普段は花や果物といった植物の蜜を餌にして生活しているのです。

一度に吸う血の量は体重の1~3倍

蚊が血を吸っているのを見ていれば分かりますが、血を吸った蚊はどんどん大きくなっていきます。それもそのはず、蚊が一度に吸う血の量は自分の体重と同じもしくはその2,3倍もの量を吸っているのです。

蚊はもともと飛行能力が低く、時速2.4キロでしか飛べません。そんな蚊が体重を何倍にもした後はさらに動きも鈍くなるため、血を吸った後の蚊の方が、退治しやすいでしょう。

血を吸う時に唾液を注入している

蚊は血を吸う時に自分の唾液を注入し、血が固まらないようにしているのです。そしてこの蚊の唾液こそが蚊に刺された時の痒みの成分になってしまうのです。腕に蚊が止まって血を吸っているのを見ると、反射的に叩きつぶしたくなりますが、吸血中の蚊をたたいてはいけません。

通常、蚊は血を吸った後に自分の唾液も吸収していくため、血を吸っている最中に蚊を殺してしまうと蚊の唾液が体内に残ってしまい、余計痒みが強くなってしまいます。蚊をたたきつぶしたいと思ったら、蚊が血を吸った後、身体が重くて動きが鈍くなっているところを狙って蚊を叩きつぶしましょう。

吸血スタイルは2種類

実は蚊がターゲットに近づくのは、蚊の種類によって2種類に分別されます。一つはターゲットを狙って長距離を移動しながら近づいてくる「探索型」。もう一つは草むらなどでターゲットが近づいてくるのを待つ「待ち伏せ型」です。探索型に対策するのは難しいですが、待ち伏せ型に刺されないためにも夏から秋にかけては、不用意に草むらなどに近づかないほうが良いでしょう。

蚊の羽音がしても実は近くにいない

「ブーン」という羽音によって、漢字が作られたほどの蚊ですが、あの羽音は蚊の代表的な被害と言ってもいいでしょう。蚊をつぶすまでは寝られないと、ひどい夜を過ごした人もいるのではないでしょうか。

あの羽音は蚊が1秒間に500~1000回も羽ばたいて出る高周波の音です。音が耳に入る瞬間は耳のすぐ近くにいるような錯覚を覚えますが、実は羽音がしているときは大抵15cm以上離れているのです。顔の近くで手を払ってもあまり意味がありません。

 

蚊の種類

蚊の種類は世界では3000種類を超え、日本でも100を超える種類が発見されています。しかし、実際に人の血を吸う蚊は10種類強だと言われています。我々が普段よく目にする蚊は「アカイエカ」「ヒトスジシマカ」「チカイエカ」の3種類です。

アカイエカ

アカイエカはその名の通り、家屋に浸入するのが得意で、どこからか家に侵入して血を吸っていきます。北海道から九州まで日本全国に生息しており、最もポピュラーな蚊と言えるでしょう。夜行性で主に人が寝ているころに活動し始めます。夜中耳元で羽音が聞こえたり、寝ている間に刺された場合はアカイエカの仕業だと思っていいでしょう。

人の他にも鳥や犬の血を吸うのも好きで、犬の感染症であるフィラリアという感染症を人に感染させる場合もあります。フィラリアにかかると、リンパ系に大きなダメージを与え、身体障害を発症する危険もあります。犬を飼っている人は、ペットの安全とともに、蚊によって自分に感染されないように特に気をつけましょう。

ヒトスジシマカ

ヒトスジシマカの見た目は、身体が黒く足が白いので、一目で判別できます。いわゆるヤブ蚊と言われる蚊で、公園など屋外で人が来るのを待っており、人が来ると猛烈に血を吸いに近づいてきます。刺された時の痒みはアカイエカに刺された時よりも強く、デング熱を媒介する危険な蚊として注目を集めています。温かい場所が好きで、日本だと宮城県より南の地方で生息しています。

ヒトスジシマカが活発に行動するのは夕方4~6時ごろ。この時期に公園や屋外で見かけるのはヒトスジシマカだと思って間違いないでしょう。夏に音楽フェスなど屋外で行われるようなイベントに出掛ける時は、デング熱に感染する恐れもあるので特に対策して出かけましょう。

チカイエカ

チカイエカはアカイエカに大変似た外見をしていますが、名前の通り地下街や地下鉄など冬でも寒くないような場所を好んで生息しています。地下鉄の線路際の側溝などで発生し、気温が低くても産卵する特徴を持っています。そのため冬に蚊に刺されたらチカイエカだと思って間違いないでしょう。

活動時間も昼夜問わず活動しているため、季節も時間も関係なく動く働きものです。一度目の産卵では血がなくても産卵できますが、2回目以降の産卵では血が必要になるので、積極的に人の血を吸いにきます。

蚊の一生

蚊がどのようなサイクルで産まれ、活動し、死んでいくのかも理解しておきましょう。

産卵

蚊は水との関係が深く、卵も水の中に産みます。種類によって好きな環境も異なり、キレイな水、汚い水、池のような広い場所、空き缶や古タイヤなどの狭い場所などさまざまです。水が溜まる場所はどんなところでも、蚊の発生源となります。

産卵すると数日のうちに孵化します。蚊の卵や幼虫には産卵を誘発するフェロモンが出ており、他の卵があったり幼虫がいると、同じ場所に産卵されやすくなります。

幼虫

蚊の幼虫はいわゆるボウフラと呼ばれています。水たまりに繁殖しているのを見たことがある人もいるかもしれません。定期的に水面に上がってきて呼吸をするため、魚たちが酸欠で死ぬような環境でもボウフラは生きていけます。

水中の微生物など餌として生活しているため、水の環境を浄化する役目も持っていますが、繁殖したときの気持ち悪さから人に嫌われています。

蛹(さなぎ)

ボウフラが1週間もすると蛹になります。他の昆虫同様、蛹の時期は餌はとりませんが、蛹の割にボウフラの時と同じように活発に動くという珍しい特徴があります。蛹になって3日ほどで蚊の成虫となります。

成虫

蚊の成虫の寿命は2~3週間ほど。その間に餌となる植物の蜜を食べ、交尾をし、人間の血を吸ってまた産卵します。蚊の成虫は花の蜜を吸うことで、受粉の手助けもしており、蚊がいなくなると受粉できない植物も多数あると言われています。

蚊に刺された時の対処法

蚊に刺されれば痒くなるのは多くの人が体験していると思います。ここでは蚊に刺された時の対処法を紹介するので、頭の中に入れていざ刺された時は正しく対処しましょう。

痒くなるのはアレルギー反応

なぜ蚊に刺されると痒くなるかというと、蚊が血を吸う時に出す蚊の唾液が原因です。唾液によって血を固まりづらくし、吸血しやすくしているのです。しかしこの唾液は人にとっては異物とみなされるため、防御反応としてかゆみや腫れを起こしているのです。

痒くても掻いちゃダメ

蚊に刺されて猛烈に痒くなると、ついつい爪で掻いてしまいますが、二次被害に繋がる恐れもあるので我慢しましょう。爪で掻くことによって皮膚炎を誘発したり、傷口から細菌が入る可能性を高めてしまいます。痒くなってもこれから紹介する方法で乗り切りましょう。

症状によって薬を使い分ける

蚊に刺された時は市販の薬で対処するのがおすすめですが、実は虫刺されの薬はその成分によって2種類に分類されます。それは、痒みを抑える「抗ヒスタミン剤」が主体のもの、もうひとつが炎症を抑える「ステロイド剤」が配合されているもの。薬の成分表をみれば、どちらの成分が主に入っているかで見分けることができるでしょう。

蚊に刺されてすぐに痒くなる場合は、抗ヒスタミン剤の薬が効果的です。刺された直後の痒みさえ押さえれば、その後症状は引いていくからです。刺された直後に痒みはなく腫れだけがある場合は、そこで安心しないでステロイド系の薬を塗っておきましょう。刺された直後は痒くなくても、次の日以降に強烈な痒みや炎症などが起きる場合があるからです。

薬がない場合は石鹸で手を洗う

虫刺されの薬が手元にある場合はいいですが、ない場合は石鹸で刺された箇所を洗いましょう。痒みの原因となる蚊の唾液は酸性ですが、手を洗う石鹸の多くはアルカリ性です。石鹸で手を洗うことによって、唾液を中和して症状を抑えることができるのです。

また手を洗った後は、氷や水道水で冷やすのもおすすめです。冷やすことで皮膚を麻痺させ痒みを抑えることができます。また、冷やすことで炎症や腫れの症状を緩和させることもできるのです。

蚊が運ぶ怖い感染症

日本では蚊に刺されれば痒くなるというイメージが一般的ですが、世界でみれば蚊は人の命を奪う最も危険な害虫です。蚊は人や動物の血を吸いながらウイルスなども運んでいるのです。日本は海外ほど被害は多くないですが、日本国内で被害が出ているケースもあるので、安心することはできません。

また海外旅行中に蚊に刺され、日本に帰国後に発症が確認されるケースも観られます。蚊によって発症する感染症の種類は多いですが、その中で日本でも発症が確認されている主な感染症を一部紹介していきます。

デング熱

東南アジアや南米、アフリカなどの熱帯・亜熱帯地域を中心に世界で、年間1億人が発症していると言われている感染症です。ウイルスが感染したからと言って必ず発症するわけではありませんが、発症すると激しい発熱、頭痛、筋肉痛、関節痛などに襲われます。

日本でもよく見かけるヒトスジシマカが媒介になるケースが多く、2014年には70年ぶりの国内感染が報告されています。症状は1週間程度で収まりますが、まれに重症化して出血症状などを興して二次感染する恐れがあるので注意が必要です。

デング熱と次にあげるジカ熱が特に心配されるのは妊婦の方です。妊娠中にジカウイルスに感染すると新生児が先天性の障害を引き起こす可能性があるため、特に注意が必要です。ジカウイルスは性行為での感染することが確認されているので、妊婦さんだけでなくパートナーの方も注意しなくてはなりません。もしパートナーの方が海外に行かれる場合は、帰国後6ヶ月はコンドームを装着するか、性行為は避けた方が安全でしょう。

ジカ熱

ジカウイルスの感染によっておこる病気で、ヒトスジシマカなどを媒介として感染します。日本でもオセアニアに滞在していた日本人男性が、帰国後にジカウイルスに感染したケースもあります。主な症状は発熱、頭痛、関節痛などですが、デング熱などに比べると症状は軽度で済みます。

日本脳炎

病名に「日本」とつきますが、日本特有でも日本発の病気でもありません。世界で初めて日本の研究所で確認されたためにこの名前になりました。毎年世界で約40000人が発症していると言われ、10000人以上が死亡し、約9000人が重篤な後遺症を残す厄介な病気です。日本では1966年以降は患者数は激減していますが、毎年数十人は発症しているため感染しないとはいいきれません。

日本脳炎の症状は頭痛、発熱から始まり、その後意識障害や痙攣といった症状も見られます。発熱は1週間以上も続き、1週間前後で死亡するケースもあります。熱が下がったとしても精神障害や運動障害の後遺症が残る確率も高く、完治する割合は約30%です。

フィラリア(犬糸状虫症)

先にも説明しまたが、蚊からウイルスを感染されるのは人だけではありません。フィラリアは主に犬などペットに感染するケースが多く発見されており、疲れやすくなる症状から始まり、むくみや吐血、ひどい場合には急死することもあります。

感染してしまうと治療法は投薬するか、最悪の場合は外科手術で成虫を取り出すことになります。蚊が主に飛行したり待ち伏せするのは犬の高さくらいなので、散歩をするときは草むらの近くをさけるか、防虫対策をしっかりして散歩にでかけましょう。

 

蚊に刺されやすい人の特徴

多くの人が蚊に刺された経験があると思いますが、蚊も無差別に人を刺しているわけではありません。二酸化炭素や気圧、視覚、聴覚などを頼りに吸血する相手を判別しているのです。蚊に刺されやすい人の特徴というのがあるので、自分が該当していないか確認しておきましょう。

新陳代謝の高い人

体温が高く、汗をよくかく新陳代謝の高い人は蚊にとって大好物です。蚊は温度と湿度が高い場所を好み、二酸化炭素や汗に含まれる乳酸に反応して人に近づきます。新陳代謝が高く汗をよくかく人は、汗が蒸発して湿度が高まり、匂いもでるためいろいろな意味で蚊に狙われやすいのです。汗をかく自覚のある人は、かいた汗を放置しないでまめに拭いた方が、蚊に刺されるリスクを下げることができるでしょう。

子供

子供は大人に比べて新陳代謝がよく、汗をかきやすいです。上で説明したのと同じ理由で子供も蚊に狙われやすいと言えるでしょう。お子さんがいる家庭では、大人が刺されていないからと安心せずに、子供に蚊が寄っていないか注意してあげましょう。

よくお酒を飲む人

お酒を飲むとアルコールを分解したときに二酸化炭素が発生して、普段よりも呼気に二酸化炭素が多く含まれます。また呼吸の回数も増えるため、二酸化炭素を感知した蚊が寄ってきやすくなります。普段は蚊に刺されにくいという人でもお酒を飲んだ後は刺されやすくなるのです。

肌の色が濃い人

蚊の目はカラフルではなく、白と黒でしか判別できず、濃い色に反応する傾向があります。そのため肌の色が白い人よりも黒い人の方が蚊に狙われやすくなります。同じように服も黒っぽい服を着ているほうが蚊が寄ってきます。

肥満の人

肥満の人は通常よりも呼吸の回数が増え、汗をかきやすい人が多いです。また肥満の方は汗の成分に匂いのもとになる成分が多く含まれるため、蚊に狙われやすくなってしまいます。汗や匂い対策をするなどして蚊に狙われないようにしましょう。

妊婦

実は妊娠中の女性は普段よりも体温が高くなります。蚊は人の体温を感知して吸血しているので、それまで刺されづらかった人も妊娠中は刺されやすくなってしまいます。妊娠中に蚊に刺されて感染症を移されると流産や、赤ちゃんへの障害にも繋がる恐れがあるため、妊婦の方は蚊に刺されないよう特に注意してください。

蚊に刺されないようにするには

刺されれば痒いだけでなく、病気を感染させられる恐れのある蚊に刺されないための方法を紹介していきます。身近にあるものを使ってできることもあるので、いざという時のために覚えておきましょう。

蚊とり線香を使う

蚊対策の定番といえば蚊とり線香。夏の風物詩ともいえるアイテムです。屋外でも利用できるため、BBQなどに持っていくのもアリです。最近ではバラやラベンダーなど現代風の香りの蚊取り線香もあるため、雰囲気を変えたい時にチャレンジしてもいいかもしれません。

電子蚊取りを使う

コンセントや電池を使う電子蚊取りは、匂いも出さず部屋全体の蚊対策ができます。一度買っておけば、後は取り換えボトルを買い替えるだけなのでお財布にも優しいです。電気代も一日使っても数円程度なので、長期的に考えれば経済的ですね。

虫除けグッズを使う

空間ではなく、自分に虫除けの匂いをつけることで蚊対策ができます。虫除けスプレーが定番ですが、今はミストタイプやジェルタイプなどさまざまタイプがあります。ちょっとした外出からBBQまで手軽に使えて効果的なので、1シーズンに1つは持っておいてもいいでしょう。

露出がなく、明るい色の服装を選ぶ

原始的ですが、ある意味最も効果的な蚊対策になるかもしれません。肌を露出しなければもちろん蚊に刺される可能性もそれだけ減ります。できれば白など明るい色の服を選べばより効果的でしょう。真夏に実践するのは大変ですが、蚊の活動がさかんな秋口などは意識して実践してみてください。

テレビをつける

家にいながら蚊の気配を感じたらテレビをつけるのも効果的です。蚊は温度の高いところに近寄る習性があるため、自分よりも温度の高いものを作ればいいのです。テレビをつけると40℃以上になるので体温よりは高くなります。

扇風機で追い払う

夏は扇風機が虫除けにも役立ちます。蚊の飛行能力は低いため、扇風機の風に向かって飛ぶこともできません。また扇風機の風によって、蚊のセンサーを混乱させることができるため、人間を感知しづらくする効果もあるのです。

ハーブを使う

自然の力で虫対策をしたい方にはハーブを使うのがおすすめです。虫除け効果のあるハーブには「レモンユーカリ」「レモングラス」「ゼラニウム」「シトロネラ」などがあります。ハーブには虫除けの他にもリラックス効果やリフレッシュ効果も期待できるので、その他の効能も考えながら選ぶといいでしょう。

食事を見直す

長期的な対策になりますが、食生活を見直すことも蚊対策になります。蚊は人の匂いに反応して近づいてくるため、体臭が強くなると蚊に刺されやすくなります。肉類や糖類、脂肪類に偏った食生活をしていると体臭の原因になるため、食事のバランスを考えるのもおすすめです。

水たまりを作らない

究極の蚊対策とは蚊を根絶させることです。成虫になって飛び回っている蚊を根絶させるのは難しいですが、成虫になる前のボウフラや卵の時点で対策をしておけば、蚊の成虫に狙われることもありません。蚊は生活空間の近くで産卵し発生するため、実は一般家庭でできることは多いのです。

もし庭先やベランダに植木鉢や水受け皿など、水たまりができるものがある場合はまずチェックしましょう。蚊は小さな水たまりでも卵を産み付け、数週間で成虫にまで育ちます。週に一度は水たまりに産卵されていないか、不要な水たまりができていないかチェックして、蚊が成虫になる前に対策しておきましょう。

いざという時は業者に依頼する

蚊の対策をしてもどこからともなく蚊がやってくる、気付いたら刺されているという場合には、プロの業者にお願いするのも手です。ここでは蚊の専門業者について紹介していきます。

蚊が発生しない環境を作ってくれる

これだけ蚊対策のアイテムがあるのに、専門業者に頼むと何が違うか不思議に思う人も多いでしょう。一般家庭では成虫になった蚊に対策して刺されないようにしますが、もし庭先に大量に産卵されていては、いくら対策しても延々と蚊が侵入してくることになります。

蚊の専門業者では、蚊の成虫が家に侵入してこないように対策する他、家の周りに産卵されないようにしてくれるのです。建物の近くにある水たまりをチェックして清掃、もしくは蚊が産卵できないように薬剤を投入します。定期的に薬剤を投入することでそもそも蚊が発生しない環境をつくってくれるのです。

蚊の駆除の料金相場

気になる料金相場ですが蚊の駆除は15,000~30,000円程度が一般的です。相場から大きく離れた料金設計の場合には、悪徳業者の可能性もあるので気をつけましょう。料金の違いは対策する範囲や使用する薬剤などによって変わってきます。

優良業者の探し方

駆除業者の中には悪質な業者もあるため、依頼する前に有料な業者かをチェックする必要があります。チェックするポイントとしては「明確な見積もり提示」「保証期間の設定」があるかを確認しましょう。

駆除業者の場合は無料で見積もりを出してくれる業者が多いですが、その時にどんな作業や薬剤にどれくらいお金がかかるか明確に分かる見積もりなのかが大切です。「駆除作業一式」など、不明確な項目がある場合、作業が終わってからオプションなどの明確で追加請求されるケースもあります。

また一回きりの作業で終わるよりも、アフターフォローのある業者の方が安心です。業者によって保証期間や保証内容も様々なので、業者を見比べて自分たちにあったアフターフォローをしてくれる業者を選びましょう。

蚊の被害を甘くみないことが大切

日本では蚊に刺されるのも夏の風物詩のようになっていますが、まずはその危険性について把握していくことが大切です。日本ではまだ蚊を媒介とした感染症が大流行はしていませんが、これからどうなるかわかりません。海外で感染した人の血を、日本の蚊が吸って流行させる可能性も低くはないのです。今後、海外渡航者や海外からの旅行者が増える日本では、蚊に刺されることが大きな脅威になることも考えられます。

今のうちに家の周りに蚊に産卵されやすい環境がないかチェックし、場合によっては一度業者に頼んでチェックしてもらうのもいいでしょう。

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